【施工記録】ポルシェ タイカン ターボS ECUチューニング|完全電気自動車への初施工で+39ps・+100Nm|mbFAST Tuning
ポルシェ タイカン ターボS に、ECUチューニングを施工しました。完全電気自動車(BEV)へのチューニングはmbFAST Tuningとして初の取り組みで、AutoTunerを使用してインバーター・モーターコントローラーのデータを書き換えています。ハードウェアの変更を一切行わず、ソフトウェアの最適化のみでモーター出力特性とレスポンスを引き上げました。
これまでガソリン・ディーゼル車を中心にチューニングを手がけてきましたが、EVの普及にともないインバーター制御への書き換えニーズも増えつつあります。今回のタイカン ターボSはその第一号案件であり、今後のEVチューニング対応を広げていくための足がかりにもなりました。

車両情報
| 車種 | ポルシェ タイカン ターボS(デュアルモーター4WD・完全電気自動車) |
|---|---|
| 作業内容 | ECUチューニング(モーターコントローラー書き換え) |
| 出力 | 純正 761ps・950Nm → 800ps・1,050Nm(+39ps・+100Nm) |
| 作業日 | 2026年5月3日 |
| 施工店 | mbFAST Tuning |
作業内容
EVチューニングの概要
使用したのはAutoTunerによるECUチューニングツールです。ガソリン・ディーゼル車だけでなく、電気自動車のインバーターやモーターコントローラーの書き換えにも対応しており、OBDポートから車両のデータを読み出したうえで専用ソフトウェアでチューニングデータを作成・書き込みました。作業自体はオーナー様のお車をお預かりし、その場で読み出しから書き込みまでを一貫して行っています。

タイカン ターボSは2基の永久磁石同期モーターによる4WDシステムを搭載し、純正状態でも761ps・950Nmという圧倒的なスペックを持つモデルです。EVはアクセル操作に対して即座にトルクが立ち上がる特性がありますが、チューニングによってそのリニアリティと即応性をさらに高め、ドライバーの意図に忠実な加速フィールを引き出すことを狙いました。
足元にはイエローのブレーキキャリパーと大径カーボンセラミックブレーキディスク、ピレリ P ZEROタイヤを装備しており、スポーツカーとしての血統がEVにも受け継がれています。パワー面のチューニングと合わせて、制動系の性能にも余裕を持たせた仕様であることを確認したうえで作業を進めました。
チューニング結果
今回のチューニングにより、最高出力は761psから800ps(+39ps)、最大トルクは950Nmから1,050Nm(+100Nm)へと向上しました。ハードウェアを一切変えず、ソフトウェアの最適化のみでこのスペックアップを実現しています。数値としては小幅に見えるかもしれませんが、もともとハイパワーな車両であるため、体感できる差として現れる変化です。

電気自動車にはエンジン・ターボ・排気系といった物理的なチューニング要素がなく、ソフトウェア(ECU・インバーター制御)がパフォーマンスのほぼすべてを決定します。裏を返せば、適切なチューニングを施すことでハードウェアのポテンシャルを最大限に引き出せるということでもあり、今回の施工はその可能性を確認する機会にもなりました。
書き込み後は実際に試乗し、アクセルを踏み込んだ瞬間の力強さと、モーター特有の途切れのない加速フィールを確認しました。0-100km/h加速はもともと2.8秒というスーパーカー顔負けのスペックを持つ車両ですが、チューニング後はその立ち上がりがさらに鋭くなったことを確認しています。
作業のポイント
完全電気自動車へのECUチューニングという、mbFAST Tuningにとって初めての挑戦だった点が今回最大のポイントです。ガソリン車のようにブースト圧や点火時期を扱うのではなく、モーター出力特性そのものを調整するという点で、これまでのノウハウとは異なるアプローチが求められました。
ハードウェアを変更しない分、チューニング後も車検や日常のメンテナンスへの影響を抑えられるのもEVチューニングの特徴です。タイカンに限らず、他のEV・PHEVモデルへのチューニング対応も今後拡大していく予定です。
ガソリン車のチューニングでは当たり前だった「エンジン音の変化」がEVには存在しないため、体感の変化はもっぱら加速フィールとレスポンスに集約されます。今回のように数値としてスペックアップを示せることが、EVチューニングの価値を伝えるうえで重要だと感じた施工でもありました。
よくあるご質問
Q. 電気自動車でもECUチューニングは可能ですか?
可能です。今回のタイカン ターボSのように、モーターコントローラーやインバーターのデータを書き換えることで、出力特性やレスポンスを調整できます。エンジン車とは異なるアプローチですが、原理としては同様のソフトウェア最適化です。
Q. ハードウェアの交換は必要ありませんか?
必要ありません。今回の施工もソフトウェアの書き換えのみで、パーツの追加や交換は行っていません。純正データは保存しているため、元の状態に戻すことも可能です。
Q. タイカン以外のEV・PHEVでもチューニングは対応できますか?
車種によって対応可否が異なります。使用しているツールがEVのインバーター制御に対応しているモデルであれば施工可能な場合がありますので、車種・型式をお伝えいただければ確認いたします。今後対応車種の拡大も予定しています。
この施工の詳しい経緯は mbFAST Tuning 本店ブログの記事 でもご紹介しています。
※車検対応可否は車両状態・地域により異なります。公道使用に関わる詳細はお問い合わせください。
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