【施工記録】マセラティ レヴァンテ トロフェオ ECUチューニング+モード別バルブ開閉|純正590PSから+50PS
マセラティ レヴァンテ トロフェオのECUチューニング・現車セッティングの施工記録です。フェラーリ488と同系の3.8L V8ツインターボを搭載する高性能SUVで、純正590PSに対して+50PSのアップに仕上げました。あわせて、走行モードに応じてエキゾーストバルブの開閉を切り替えられる制御も新たに組み込んでいます。マセラティ専用の現車セッティングは前例が少なく、社内でも試行錯誤を重ねた施工記録です。

車両情報
| 車種 | マセラティ レヴァンテ トロフェオ(3.8L V8ツインターボ) |
|---|---|
| 作業内容 | ECUチューニング(現車セッティング)/モード別バルブ開閉制御 |
| 出力 | 純正590PS → +50PSアップ(弊社調べ) |
| 作業日 | 2024年11月13日 |
| 施工店 | mbFAST Tuning |
作業内容
現車データを取得しながらのログ計測
レヴァンテ トロフェオはフェラーリ488と同系の3.8L V8ツインターボを搭載し、純正状態でも590PSを発生する高性能SUVです。マセラティでの現車セッティングは前例が少なく、まずECUのデータを吸い出したうえでチューニング仕様に書き換え、試乗をしながらログを取得する現車セッティングの手法で進めました。4速固定でレブリミットまでアクセル全開にし、エンジントルク・点火時期・空燃比・スロットルバルブポジション・回転数・吸気温度などのデータを確認しながら、限界を超えていないかをチェックしていきます。

点火時期は純正のまま、その他の項目でチューンアップ
本気で仕上げるため、当初は攻めたデータを投入して試乗しましたが、点火時期を進角させすぎたことで進角と遅角を交互に繰り返す補正が入ってしまう挙動が見られました。最終的に点火時期は純正のまま維持し、燃料噴射量や過給圧など他の項目を中心にチューンアップする方針に切り替えています。結果として純正590PSから+50PSのアップに仕上がりました。マフラーはフル純正のままだったため、通常であればあまり推奨されない手法ですが、OPF/GPF(ガソリン微粒子フィルター)をオフにする設定も組み込み、低回転域の抜けの良さと高回転域の伸びを両立させています。
モード切り替えでバルブ開閉を制御
マセラティでの前例がほとんどない試みとして、走行モードに連動してエキゾーストバルブの開閉をボタンで切り替えられる制御を新たに開発しました。純正のECUデータでは、スポーツモードやコルサモードであっても停車時にはバルブが閉じてしまいますが、今回の開発により停車中でもモードに応じてバルブを開いた状態に保てるようになっています。市販のリモコン式バルブモジュールは電波が届かない場所や電池切れで作動しないことがありますが、ECU側でモード連動させる今回の方式であれば、モードを切り替えるだけで確実に反映されます。バルブの開閉が反映されるのはRレンジ・Dレンジのときで、PレンジとNレンジではモードを問わず閉じたままになる仕様です。エキゾーストバルブの制御ロジックはメーカーやモデルごとに大きく異なるため、今回の開発ではまずマセラティ純正のCAN通信データを読み解くところから着手しています。

開発の様子は動画でもご覧いただけます。
作業のポイント
今回の車両はmbFAST Tuningの自社デモカーで、他社事例の少ないマセラティのECUデータを一から検証できる貴重な機会でした。現車セッティングは机上のデータ作成と異なり、実走行でのログを見ながら安全マージンを確認する必要があるため、時間と手間がかかりますが、その分車両ごとの特性に合わせた仕上がりが期待できます。バルブ開閉のモード連動は他の車種への展開も検討している技術で、リモコン式モジュールに不安を感じているオーナー様には特に有効な選択肢になります。輸入車の中でも台数が少なく前例に乏しい車種は、データそのものが出回っていないことが多く、今回のように現車で一からログを取りながら安全マージンを詰めていく進め方が欠かせません。デモカーとしての検証実績は、今後同型のレヴァンテをお持ちのオーナー様への提案にも活かしています。
よくあるご質問
Q. マセラティのECUチューニングは対応していますか?
対応しています。今回のレヴァンテ トロフェオのように前例の少ない車種でも、現車セッティングという手法でデータを一から検証しながら仕上げることが可能です。他のマセラティ車種についても、まずは車両情報をお伝えいただければ可否をご案内できます。
Q. 停車中にバルブを開けたままにする設定はどの車種でも可能ですか?
車両の制御方式によります。今回はマセラティのECUデータを解析して新たに開発した制御のため、他車種への展開には個別の検証が必要です。ご興味のある場合はまず車両情報をお聞かせください。
Q. 純正マフラーのままでもOPF/GPFオフはできますか?
設定自体は可能ですが、社外マフラーに交換していない車両では本来推奨される使い方ではありません。今回はデモカーでの検証も兼ねて実施しましたが、通常はフルストレートマフラーとの組み合わせを推奨しています。触媒への負担なども踏まえたうえでご相談ください。
※出力の数値は弊社計測によるものです。純正マフラーでのOPF/GPFオフは車両状態により推奨されない場合があります。車両の年式・仕様によって対応可否が変わりますので詳細はお問い合わせください。
施工店: mbFAST Tuning / mbPIT施工記録一覧
この施工の詳しい経緯は mbFAST Tuning 本店ブログの記事 でもご紹介しています。
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